贅沢休日 PART 2
銀髪の先輩に、ニッカポッカ見たいな変なパンツをはいてる僕。
目立ってしょうがない2人。
素行の悪さが見てとれる。
そんな僕等の席は、お客様から確保して頂いた超VIPシート。
右を見ると「佐藤浩市」、左を見ると「宮沢りえ」、
左隣は銀髪先輩に、右隣は香水付け過ぎ有閑マダム。 鼻が痛い........。
始まって間もなく、両隣はウツムキながら体をピクピク痙攣させ、舟を漕ぐ。
「どんぶら〜こ〜、どんぶら〜こ〜」舟を漕ぐ。
もちろんゴルフ帰りの僕も睡魔は当然襲ってくる。
しかし、睡魔より、香水より、先輩の鼾より恐ろしいのは、太ももウラがつる痛み。
渾身の力で、振りほどく。ケツを浮かして、股間を突き出し振りほどく。
時には体をねじったり、膝を抱えたりと全く油断ならない。
やがて15分の休憩に入る。
VIP達はすぐ消えた。
僕は、ず〜と一人ストレッチ。入念に入念にストレッチ。
後半が始まる。
すると、今度は「有閑マダムお腹ギュルギュル」の巻きが始まった。
シリアスな「シーン」とした場面でも容赦なく鳴る。
人のお腹はこんなにたくさんのサウンドバリエーションがあるのかと思う程鳴る。
マダムは高価そうなカバンから薬を取り出して飲み込む。何個も飲み込む。
しかし、一向に収まる気配なし。
周囲も方々も気になり始める。
多分、あの時間日本で一番「腹が鳴ったチャンピオン」間違いなしだ。
おかげで「お芝居」には殆ど集中できず、マダムのお腹ばかり心配してました。
大泉さん、橋爪さん、本当にすいません、
あんないい場面で、僕はマダムの握りしめてる薬を、ずっと見つめてました。
お芝居が終わり、先輩と2人、高尚な人間になったつもりで反省会をする。
ああでもない、こうでもない、何も出来ないくせに、2人して吠える。
午前1時、ゾンビの様にベッドに倒れ込む。
全てを忘れて倒れ込む。
今日も欲張り過ぎた.............。
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