32分の1
生ハム色のポロシャツに身を纏い、
初対面の同伴者には全てのボールに「ナイッショッ〜」
何処へ打ったかも未確認の即アドレス。
「人は人、オレは佐々木」
パーティでは、ほとんど一気飲み、味すらしない。
喜びに浸り過ぎ、泥酔して家へ帰ると
僕には「興味無し」の家族たち。
だが優勝商品の「空気清浄機」は大人気。
子供達は「キャッキャッ、キャッキャッ」の大ハシャギ。
珍しく奥様も「へぇ〜いいんじゃない」とお褒めの言葉を頂く。
「すごく嬉しい」
しかし、今宵も目蓋が1㌧を超え始め、
蚊の鳴くような声で「おやすみ〜」と声を掛けてはみるが、
全員、目線は説明書のまま 「おやすみ〜」
まぁ、現実とはこういうものなんだろう。
僕の堪えきれようのない「喜び」は伝わらない..........。
伝わるはずがない。
いや、伝わっても困る。
「スクールのコーチ、北海道のコーチ、ありがとう」と
呟きながら「ニヤニヤ、ムニャムニャ」
あ〜早く練習したい。
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